第3章 「文章発信」と、「文章スキル」は関係ない

3-2・しゃべる練習をしてからしゃべり始める子どもはいない



最近、次男(2)がよく喋るようになりました。

私や妻、長男が話している言葉を真似ては、たどたどしい言葉を発しています。

「いこーき!」(たぶん、飛行機)
「ピッチィ!」(たぶん、ミッキー)
「アァパマン!」(たぶん、アンパンマン)

何度も何度も繰り返します。

最初は何のことを指しているのか分からなかった単語も、徐々に輪郭がはっきりしてきます。

このように、私たちは何度も何度も実践を重ねていくうちに、自然と言葉を操れるようになっていきます。

陰で練習などしません。実践あるのみです。
失敗しながら成長して、今があるのです。

でも、いつしか「失敗」という概念を自覚するようになり、「ミスしたら嫌だな、恥ずかしいな」という意識が芽生えてきます。

そうなると、すぐに実践に踏み出すことができなくなります。

失敗しないよう、練習を重ね、スキルを高め、成功確率が高まるまで動かない。動いたとしてもうまくいかなければすぐにストップしてしまう。

「文章発信」も実は同じことです。どんなに文章を書くスキルを高めたとしても、

「自分の名前で意見を言う」
「周囲の反応が得られなくても発信を継続する」

という行動を起こさない限り、発信力は高まりません。

「失敗しても軌道修正すればいい」
「はじめはうまくいかなくて当たり前」
「うまくいかなくても続けていけば、きっと成長できるはず」

そのくらいの気持ちで始めてみてはどうでしょうか? 子どもたち同様、私たちは失敗を重ねて今があるのですから……。